インドが、医薬品においてウサギを用いた残酷な眼や皮膚の試験を禁止

ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル/インドとPeople for Animalsがドレイズ刺激性試験の廃止を歓迎

ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル


  • 試験により動物が苦痛を被ることはもうありません。Fekete Tibor/istock

ニューデリーインド保健家族福祉省がウサギを用いたドレイズ刺激性試験を禁止し、ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル/インド(Humane Society International/India, HSIインド)が、残酷で時代遅れな動物実験を終わらせるキャンペーンにおいて、大きな勝利を祝った。2016114日付けの通知は、経済協力開発機構(OECD)に評価(バリデート)された動物を用いない代替法の使用を義務付けた。保健省の決断は、HSIインド、People for Animalsやその他の関係者が、国家医薬品基準管理機構(Central Drug Standard Control Organization)及びインドの医薬品規制機関(Drug Controller General)に対して、国際的に認められている代替法に関して情報を提供した後に下された。

動物実験を終わらせるキャンペーンをぜひご支援ください

ドレイズ試験は、70年以上前に開発された、ウサギを用いて眼と皮膚への刺激性を測定する試験である。試験では、ウサギは、片方の目に化学物質を点眼されたり、毛を剃った背中の皮膚に化学物質を塗布される間、拘束具で身動きが取れないようにされる。ウサギは最大二週間、鎮痛の処理をしないまま、腫れ、潰瘍、出血や失明を含む、化学物質による損傷について観察される。その明らかな残酷さに加え、ドレイズ試験は信頼性が乏しく、ヒトに対する影響を適切に評価できるとは限らない。再構築されたヒトの皮膚や角膜の組織を含む、評価され、国際的に認められた様々な動物を用いない代替法は、何年も前から存在し、ものによっては2004年から存在するものもある。連続的試験戦略の一部として用いられるこれらの21世紀の技術は、より再現性があり、ヒトの反応をより適切に捉えることができる方法で、眼と皮膚のドレイズ試験の完全な代替を実現するものである。

HSIインドのディレクター代理のAlokparna Senguptaは次のように述べている。 「これは、保健省による歴史的な決断です。人類史上ウサギに対して最も残酷で悪名高い試験から、何千匹ものウサギが救われることになります。インドにおいて2014年に可決された化粧品の動物実験の禁止に加えて、今回の決断は、インドがさらに人道的で最先端の21世紀科学に移行するための勢いとなります。保健省が素早く規則の改正を通知してくれたことを賞賛し、企業がこの通知とそれに込められた理念を順守してくれることを期待しています。」

この動きのきっかけは、女性子ども開発大臣のManeka Sanjay Gandhi氏が当該省庁の大臣にこの習慣について文書で問い合わせた後に、HSIインドやPETAインドが働きかけたことであった。2011年より、インドはOECDのデータ相互受理(Mutual Acceptance of Data, MAD)の全面的な支援者である。このため、インドのGLPの研究所において収集されたデータはOECD加盟国全てにおいて受け入れられなければならず、また逆の場合も同様である。OECDは、データの相互受理の順守は、不必要な試験の重複を回避し、15000万ユーロ以上のコストの削減と多数の動物の命を救うことにつながるとしている。

問い合わせ: Navamita Mukherjee, e-メール: nmukherjee@hsi.org, 携帯電話: 91-9985472760

 

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