中国当局が現代的な動物実験代替法の初の受け入れに向けて動く

ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナルは中国食品薬品検定研究院の皮膚試験の代替法に関する提案を歓迎

ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル


  • Adam Gault/Getty Images

ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル(Humane Society International, HSI)は、中国当局による、ほぼすべてを動物実験に頼った化粧品の試験体制からの移行に向けた重要な一歩を歓迎する。中国食品薬品検定研究院は、鍵となる国際的な取引のパートナーと規制の枠組みの足並みを揃え、将来の化粧品の貿易を支える技術を提供し、動物を用いない試験方法の開発と評価のための中国のプログラムやインフラのさらなる発展の一環として、化粧品の原料についてのインビトロ試験に関する新基準の提案を公表した。

HSIの研究毒性学部門のディレクターのトロイ・サイドルは次のように述べている。「化粧品の安全性試験について、中国の化粧品の当局が、国際的に認められているインビトロ試験を認め始めていることに嬉しく思います。この方向性で引き続き取り組みが続くことは、動物福祉という観点のみならず、消費者の安全、科学技術の発展、さらにはグローバルな貿易という観点からもプラスになります。」

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「インビトロ皮膚腐食性試験: 経皮電気抵抗試験 (TER) 」は、1988年、欧州動物実験代替法評価センターにより科学的に妥当であると宣言され、2004年に経済協力開発機構(OECD)により国際的に足並みを揃えることを目的としたテストガイドラインとして採択された。この試験については、これまでに、中国食品薬品検定研究院、北京薬品生物製品検定所、浙江省食品薬品監督管理局及び、広東省疾病対策予防センターによる中国の研究所のための最適化が行われた。   

中国は現在すべての輸入化粧品、特殊用途化粧品及びすべての化粧品の原料について、国際的に認められた動物を使わない試験方法で収集した既存のデータがある部分についても、眼と皮膚試験では市場導入前に動物実験を要件としている。HSI は、中国における市場導入前の試験要件を満たすためだけに2015年だけで最大375,000の動物が使われたと推測している。眼刺激、皮膚刺激、皮膚アレルギー、光毒性やその他の化粧品の関連するエンドポイントについて、現在OECDに認められている動物を用いない試験を受け入れることにより、この数を大幅に削減することができる。

HSI は、中国の当局、企業やその他の関係者に対して、国レベルの会議、教育目的のセミナーやOECDに認められた代替法に関する研究所内のトレーニングなどの支援を目的に、150,000ドル以上の資金を提供している。HSIは、化粧品、化学物質やその他規制の対象となっている製品の安全性試験において、より優れている動物を用いないツールを活用するための、中国における教育とトレーニングのプログラムを支援するために、最近広州市華代生物科技有限公司(CHN-ALT)と協力体制のための合意書を締結した。

問い合わせ:

中国: Tina Qu, tqu@hsi.org
北米: Raul Arce-Contreras, rcontreras@humanesociety.org 

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